Ubuntu16.04へアップグレードした後の復旧作業
前回16.04にアップグレード後、停止していたWEBサーバ関連についてはすぐ復旧させることができました。
が、メールの送受信については機能停止したままになっていたので、引き続きこちらを復旧させることとします。
PostfixとDovecot どちらが問題なのか?両方とも悪いのか?
現状、端末やスマホからメールの受信トレイ(ちなみにimapで構築)をみることはできる状態。が、新しいメールを受信している気配が全くないこととメール送信がエラーになることから
- Postfixが死んでる
- Dovecotは生きているぽい?
ことはなんとなく分かります。本来ならPostfixのどこが悪いのか調べるべきなんでしょうが、そんなことしてたらいつ復旧するか分からないため今回は
- 古い設定ファイルはリネームして退避
- 新しい設定ファイルをコピーして編集
の順で作業を進めてまずは動く状態になるかどうかを見てみることにします。
/etc/postfix/以下の設定ファイルを見てみる
# cd /etc/postfix/ # dir
すると「main.cf」「master.cf」「main.cf.proto」「master.cf.proto」の4つが存在しています。インストール時に既存の設定ファイルを残すようにしていたのでmain.cfとmaster.cfが古いもの、main.cfとmaster.cfが今回のアップグレード時に作成されたファイルと推測されます。
古い設定ファイルをリネーム
まずはmain.cfをいじってみて復旧するか見てみることにします。
# mv /etc/postfix/main.cf /etc/postfix/main.cf.20180830
作業日でもお尻に追記していつのものか分かるように。
新しい設定ファイルをコピーして編集
こちらのサイト様を参考に、以下のとおり編集してみました。※ありがとうございます!!
# cp /etc/postfix/main.cf.proto /etc/postfix/main.cf # 78行目:コメント解除 mail_owner = postfix # 94行目:コメント解除しホスト名指定 myhostname = mail.srv.world # 102行目:コメント解除しドメイン名指定 mydomain = srv.world # 123行目:コメント解除 myorigin = $mydomain # 137行目:コメント解除 inet_interfaces = all # 185行目:コメント解除 mydestination = $myhostname, localhost.$mydomain, localhost, $mydomain # 228行目:コメント解除 local_recipient_maps = unix:passwd.byname $alias_maps # 270行目:コメント解除 mynetworks_style = subnet # 287行目:自ネットワーク追記 mynetworks = 127.0.0.0/8, 10.0.0.0/24 # 407行目:コメント解除 alias_maps = hash:/etc/aliases # 418行目:コメント解除 alias_database = hash:/etc/aliases # 440行目:コメント解除 home_mailbox = Maildir/ # 576行目:コメントにしてその下に追記 #smtpd_banner = $myhostname ESMTP $mail_name (Ubuntu) smtpd_banner = $myhostname ESMTP # 650行目:追記 sendmail_path = /usr/sbin/postfix # 655行目:追記 newaliases_path = /usr/bin/newaliases # 660行目:追記 mailq_path = /usr/bin/mailq # 666行目:追記 setgid_group = postdrop # 670行目:コメント化 #html_directory = # 674行目:コメント化 #manpage_directory = # 679行目:コメント化 #sample_directory = # 683行目:コメント化 #readme_directory = # 最終行へ追記:送受信メールサイズを10Mに制限 message_size_limit = 10485760 # メールボックスサイズを1Gに制限 mailbox_size_limit = 1073741824 # SMTP-Auth 設定 smtpd_sasl_type = dovecot smtpd_sasl_path = private/auth smtpd_sasl_auth_enable = yes smtpd_sasl_security_options = noanonymous smtpd_sasl_local_domain = $myhostname smtpd_recipient_restrictions = permit_mynetworks,permit_auth_destination,permit_sasl_authenticated,reject root@mail:~# newaliases root@mail:~# systemctl restart postfix
この状態でメールクライアントから操作を行うと…動いた!新着メールもバンバン飛んでくるし送信もできる!
ということでmaster.cfやDovecotは一切手を加えず。
次はいよいよ18.04?
これでWordpressは機能するようになりましたしメールも復旧しました。
その他で動いてないアプリケーションもあったりするんですが、最低限のものは動く状態にできたので次はいよいよUbuntu18.04へのアップグレードを行いたいと思います。
18.04でWordpressとメール関係の動作が確認できたらZabbixやらRedmineなど追加で導入したアプリケーションも復旧させたいところです。
さらに言えば、今まで手を付けずにほったらかしのまま過ごしてきたんですがSSL/TSLの導入も進めようと考えています。
セキュリティ的にもSEO的にもいい加減やっとかないとまずいかな、と。