せっかくドメインを取得したのですから、自分のドメインを使ったメールアドレスのひとつくらいほしくなりますよね。
ということでメールサーバを構築して使える状態へと持って行きたいと思います。
まずはメールサーバ全般について。
メールサーバはその名の通りメールの送受信を司るサーバで、大きく分けると二つの機能から成り立っています。
一つはMTA(Mail Transfer Agent)と呼ばれる機能で、主にサーバ間でメールの送受信を担当します。
一方で、メールサーバからメールクライアント(Microsoft OutlookやThunderBirdなど)へメールを取り出すことができる機能も必要になります。
サーバに直接ログインしてメールを読むのなら後者は不要でしょうが、一般の人がそんなめんどくさいことしないですよね。
このうち前者のMTAを行うプロトコルとしてSMTP(Send Mail Transfer Protocol)が、後者の機能を実装するのに使用されるのがPOP(Post Office Protocol)やIMAP(Internet Message Access Protocol)などです。
ではPOPとIMAPの違いを簡単に書き残して起きましょう。
まずはPOPから。
- 受信したメールはクライアントに保存されるため、インターネットに接続できない環境でも受信済みのメールを確認できる。
- メールフォルダはクライアントのメールソフトで管理されるため、プロトコルに含まれない。
- 受信済みメールは通常サーバから削除されるため、定期的に受信していればサーバの容量はさほど大きくならない。
- ヘッダのみ、テキスト部分のみなどメールの一部だけを取り出すことが困難(不可能ではない)
などがあげられます。一方IMAPは
- 受信済みメールをクライアントに保存することもできるし、サーバ側に保存しておくこともできる。
- オフライン環境にてクライアントで操作した内容を、インターネット接続時にサーバへ反映させることができる。
- 複数クライアントからでも同じ状態のメール(フォルダ構成も含めて)を閲覧できる。
- ヘッダーのみを受信するなど、メールの一部を受信することが比較的かんたん。
- 原則サーバ上でメールを保管するため、大容量を食う可能性がある。
といったところでしょうか。
以前使用していたプロバイダメールや会社のメールなどはPOPを使用していたので自分のサーバでもPOPを使用していた時期があったのですが、IMAPのメリットを知ったことで挑戦してみようと思い当サーバでは
Potfix + Dovecot
を使用してSMTPサーバとIMAPサーバを構築しています。
それでは構成が決まったところで実際のサーバ構築へと移りたいと思います。